おじゃんくCamera Factory「亜哉のしっぽ」

誰にでもできるカメラ・メンテナンス

大切なカメラを「ジャンク」(修理不能品)にしないための、自称「私は初心者」と言う方へ、カメラの「知っておきたいメンテナンス」「基本的なカメラの使い方」などの解説をと思って書いています。疑問質問などは、遠慮なく「亜哉の掲示板」へどうぞ。答えられる範囲でお答えしいと思います。

第6回   「被写界深度」で遊んじゃいましょう

10.Feb.2001 UP

17.Feb.2001add

えーと、こんにちは。亜哉でおじゃります。撮影したフィルムを写真屋さんにだして、同時プリントを頼んで、できあがったプリントを見たら「ピンボケ〜」っていう経験が誰でもあると思いますが(こういうときに「へたくそ」とか言われるとクヤシイよね〜)それは自分が撮ろうとしたところに、ピントが合っていないから「ピンボケ〜」と思うわけだよね。でもよく見てちょうだいね。どこかにピントが合っているところがあるはずです。    「ない?どこもシャープでない全部ボケている?」そりゃ「ピンボケじゃなくて、前にも言った『手ブレ』じゃよ」

はい、「手ブレ」は別にして、どこにピントがあっているか?よく見てね〜〜

「被写界深度」って、なんなの漢字が5つ並んでる。でも知らないと損

写真のピントは、点じゃなくて面なのよ。ファインダーを見ると、どうしてもピントを合わせるところがとか[ ]で表示されているのでピントは「点」と考えちゃうんだよね。 

下手な図が(苦労して書いたんだけどなぁちょっとボケてしまいました)図を例にすると帽子のツバにピントをわせた場合、図のように、赤い線で書いた1面だけです。

しかし、風景写真を撮ると遠景までピントが合ってるように見えますね。それが「被写界深度」です。

絞り11で、2.5mにビントを合わせると被写体の手前1.5m〜被写体の後ろ側10mくらいまで、ピントが合うということがわかります。これが被写界深度です。

 「被写界深度」は、厳密には「ピントが合ってるように見える範囲」といわれてますが、ピントが合う範囲と覚えていいですよ(面倒な解説だね)

 

実際のカメラでは、被写界深度指標を基準に、おおよそのピントの合う範囲(距離)を見ることができます。

【被写界深度と絞りの関係】

左の図では、スメ8を例にとって、絞り11から動かさないで、被写体深度をみましたが、もっと深く見てみると、絞りと被写体深度にはどんな関係があるかというと、それはね

絞りを開ける→被写界深度が浅くなる

 絞りリングを数字の小さい方へ回すと、ピントの合っている範囲が狭くなる→ピントが合っているところ以外は、徐々にボケていく。ポ―トレートを撮る場合は、この方法が多くつかわれます

絞りを絞る→被写界深度が深くなる

 絞りリングを数字の大きい方へ回すと、ピントの合っている範囲が広くなる。→近景から遠景までピントがあったカッチリした写真になるよ。風景写真を撮るときに多く使われます。

絞りを絞って、被写界深度を深くして撮影する方法が「パンフォーカス」ですね!これだと40ミリクラスのレンズでも目測で大丈夫ですね。(40ミリレンズを目測で、絞り開放で撮ってみてください。ピント合わせが難しいですよ。・・これも経験だよ)

撮影の注意点

今、仮にF8,シャッター速度1/120で露出が合っていたとして、バックを少しぼかすため、絞り5.6にしたら、シャッター速度は1/250にしないと若干露出オーバーになるよ(ネガフィルムのラチュードは広いからあまり神経質にならなくてもいいですけど、リバーサルの場合は気をつけてね)

 また、ボケの効果を出すために、開放にするより、開放より1段絞った方が、ボケがきれいな場合もありますから、持っているカメラでいろいろ遊んであげてね。

最後に「被写界深度」と書いてある本が圧倒的に多いかもしれませんが、被写体深度と言われていた方もいるようです。どちらを使っても良いということです。亜哉は、昔、覚えた「被写体深度」という用語も時々使ってしまいます・・・汗。 

被写界深度をスメ8で見てみましょう

   

 2.5mの先の被写体を撮そうと思ったら被写体深度指標▲にピントリングの2.5(m)を合わせます。その時、絞り値が11だったら、どこから、どこまでピントが合うか見るには、カメラを横にして、

11のところのピントリングを見ると1.2〜1.5の間、大体1.4m、約1.5m弱からピントが合うことがわかります。では、遠くの方は、どこまでピントが合うかというと、カメラを横にしてみると、下の図のように8mと∞(無限遠)の間、ほぼ遠くまでピントが合うことがわかりますね。

いろいろ書きましたが、習うより慣れろ!です。いっぱい撮ろうよ。


メンテナンスへ戻る