おじゃんくCamera Factory「亜哉のしっぽ」

誰にでもできるカメラ・メンテナンス

 大切なカメラを「ジャンク」(修理不能品)にしないための、自称「私は初心者」と言う方へ、カメラの「知っておきたいメンテナンス」「基本的なカメラの使い方」などの解説をと思って書いています。疑問質問などは、遠慮なく「亜哉の掲示板」へどうぞ。答えられる範囲でお答えしたいと思います。

第3回   「光」を「フィルム」へ撮そう

21.Jan.2001 UP

写真を撮る。その道具が「カメラ」でありんす。暗い光、明るい光、それをフィルム上で見えるようにしたのが「写真」なのです。なぜ、このような言い方を亜哉はするかいうと、一番「露出」を考えるとき、わかりやすいのでは?と思うだけです。「絞り」と「シャッタースピード」で「露出」を決めることは、カメラの操作の基本なのです。特に、露出計の付いてないカメラは、これを知らなきゃ話にならん!と言われてもしかたないのです。しっかり覚えましょうね。

  これが、「露出」!「絞り」と「シャッタースピード」の関係なのだ

カメラのレンズの回りを見てみよう。1.4 2.8 4 5.6 8 11 16 22等という数字が刻まれてリングがある。これが「絞り」リング、回すとレンズの中で、絞り羽根が円型に組まれて「猫の目」のように小さくなったり大きくなったりフィルムへ導く「光の量」を変えられる。B 1 2 4 8  15 30 60 125 250 500とかの数字の刻まれているのが「シャッタースピード」リングである。パシャとなったりパッシャーーーンとシャッター音が短くなったり、長くなったりからわかりますね。これでフィルムへ当たっている「時間」を変えるのだよ。(分母のみの表記で「125」は1/125秒を表します)

基本的には、この2つで光をコントロールするのだ。

「絞り」・・数字の小さい方が、多くの光をカメラに取り入れられる。

      「絞りを開ける」→絞り値を小さい方へ、
    逆に「絞る」は数字の大きい方へリングを回すことを言いまする。

「シャッタースピード」・・数字が小さいほうが、フィルムへ当たっている             時間を長くすることができまする

カメラ雑誌をみると写真の下の方に「F8 1/125」数字が載っているが、これは「この写真は、絞り8,シャッタースピード1/125秒で撮影した写真」という意味である。この組み合わせを「露出」といいます。また「出た目のままで撮影」という場合は「露出計の指示通りの露出で撮影した」ということです。

同じ光量ならば、絞りとシャッター速度の組み合わせで、何通りかの組み合わせができますね。ここが露出を難しく考えさせる一つの問題です。シャッター速度を基準にするか、絞りを基準とするか、シャッター速度を遅くするか、絞りを開けるか、これが悩むところです(絞りを開けると、ビントの合う範囲が狭まります=被写体深度が浅くなります→ボケのきれいな写真になるよ。人物の場合は左目のまつ毛に亜哉はビントを合わせます)そして、ピントの対する被写体深度の関係(別の機会に詳しくかきますが)が出てきます。これらが作画意図として自由に創りだせればいいわけです。

 こうした操作が面倒だということで、考えられたのが「AUTO」という機構です。シャッター速度を基準にして絞りをカメラ自体に決めさせる「シャッター速度優先AE」、絞りを基準にしてシャッター速度をカメラに決めさせる「露出優先AE」、絞りもシャッター速度もカメラに決めさせる「プログラムAE」などのAUTO機構があります。(昔は、「AE」ではなく「EE」と言ってたけど同じです

面倒だなぁと思うでしょうが、これが逆に楽しさでもあるんです。出来た写真の「どこにもピントが合っていなかった」というのが「手ブレ」です。これが一番多いと思います。決してカメラのせいにしちゃだめだよ。カメラをしっかりかまえましょうね

そんなの気にしていられないという人は、フィルムをASA400に変えましょう。絞りは、最低「8」以上の数字に合わせて、距離は、3メートル以上にしておくと、近景から遠景までピントの合った写真が撮れます。これが「パンフォーカス」という方法です。距離計のない目測式のカメラもこの方法なら失敗は少ないですよ。

 昔は、フィルムの箱に、露出とシャッター速度の関係が絵で書いてあって、大体それを参考にするとよかったんですが、最近は、印刷されていませんね。マニュアルカメラが少なくなったせいでしょうが、失敗を気にしたら撮れなくなるのも事実。バシャバシャ撮ろうよ。デジカメには負けられません。

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