さぁ 亜哉の大判写真教室の第4回目の講義のはじまりだよ〜。 

〜フィルム現像〜その3〜

     
キンコーンカンコーン〜! この時間は、亜哉の現像発表です。なんとか、やっております・・爆


☆亜哉の現像法は、「シュテックラー氏二液現像法」ですぅ〜


じゃ〜ん。いきなりモノクロ写真薬品の登場です。左から「モノール」(FUJI)(※現像主薬の「メトール」です。アグファ社とハウフ社の特許名のため、他社では違う名前で呼ばれます。KODAKの「エロン」、メーカー名は忘れましたが「メチノール」も同じ性質です)、真ん中が保恒剤「無水亜硫酸ソーダ」、右が促進剤の「ホウ砂」です現在、私のモノクロ現像法は「シュテックラー氏二液現像法」で、その「A液」(50℃の水750ccにメトール5gを入れて溶解させ、次に無水亜硫酸ソーダを75g加えて溶解、水を加えて1000ccとします )「B液」(50℃の1000ccの水にホウ砂10gを溶解します)を別々に作り別々のタンクに保存しておきます


上記の薬品の調合のための秤です。上皿天秤よりも、安くオークションに出ていたため入手しました。最小目盛は、0.1gです。この現像液を使う前は、既製の「D76」でしたが、現在は、使い分けをしています。左のリキッドタイプはKODAK テクニカルパンの指定現像液「テクニドール」です。


このように、貯蔵ビンとメスカップは、別々の物を用意しています。それぞれA現像・B現像・停止・定着の薬品名。使用温度や処理時間等もテプラーで貼っています。現像するときも、目の前に、この順序で並べておきます。ビンのフタにも念のため貼っています・・爆メスカップのラベルは、停止と定着液を間違えそうになってから貼りました←クンクン・・匂いは同じでした

こちらは、水洗促進剤「FUJI QW」とフィルム用水切り剤「ドライウェル」の貯蔵ビン、撹拌棒、温度計、ロート、暗室時計(大きくて見やすいです)、大・小のメスシリンダーなどです。使い終わったら、洗って、乾燥して、ホームセンターで、売っている半透明のコンテナに入れてしまっています。・・どこへでも持ち込んで現像できます・・爆(画像には写っていませんが、ここに、現像タンクとリールが入ります。もちろん薬品単品や天秤秤は部屋に置いておきます。持ち歩くときは・・夜逃げか、家内に追い出された時です・・大爆笑)

モノクロ現像の方法については、奧が深く、トーンも個人の好みがあり、それをコントロールできる方もたくさんおります。私は、はじめたばかりですので、現像液まかせです。あれっ、おかしな言い方だなぁと思われるとおもいますが、「シュテックラー氏二液現像法」は、朝日ソノラマ社「現像引伸のうまくなる本」中川一夫著の中で紹介されている方法です。詳しくは、idac校長先生から教えていただきますが、薬液の働きで自動現像停止ができる方法なのです。

@「A液」現像

「A液」「B液」とも24℃になるように、貯蔵ビンをお湯で暖めます。それぞれのメスカップに「A液」「B液」を移しておきます。停止液と定着液は、20℃になるように貯蔵ビンを暖めて、メスカップに移して、並べて置きます。ここで、また温度を測っておきます。(
「A液」「B液」とも24℃を守って下さい)

 A液を現像タンクに注いで、1分間連続撹拌(撹拌法は、「いっち」で手前に180度回転、「にぃ」で左に90度回転、「さん」で、手前に180度回転させ「し」で左に90度回転させます(「いっちぃさんし」で5秒のリズムです)
 一分間連続撹拌したら、タンクの底をトントン叩いて、内部の泡をとります。1分ごとに、5秒間の撹拌して、泡取りします。この繰り返しです。メスカップに排出完了させるまで4分です(当初は、この方法でしたが、
現在は、注入後30秒連続撹拌、その後1分間に1回ごとに「いっち」で手前に180度回転、「にぃ」で左に180度回転で3秒のゆっくり倒立撹拌で排出3分30秒で行なっています。シノゴタンクでは、「いっち」で左に90度倒し、「にぃ」で右に90度倒す撹拌法です

A「B液」現像

メスカップに「A液を排出」させたら、「B液」をタンクに注入します。同じく1分間連続撹拌して、タンクの底をトントン泡取りします。1分ごとに5秒撹拌で、排出完了まで4分で、メスカップに排出します(当初は、この方法でしたが、現在は、注入後30秒連続撹拌、その後1分間に1回ごとに「いっち」で手前に180度回転、「にぃ」で左に180度回転で3秒のゆっくり倒立撹拌で排出4分で行なっています。シノゴタンクでは、「いっち」で左に90度倒し、「にぃ」で右に90度倒す撹拌法です)

B停止処理

20℃の氷酢酸停止液(水1000ccに90%氷酢酸を39cc)をタンクに注入し1分連続撹拌してメスカップに排出します。

C定着処理

フジフックス20℃をタンクに注入、1分間連続撹拌後、1分ごとに5秒の撹拌し、10分でメスカップに排出します。

D予備水洗

ここから現像タンクのフタは取って、明るいところで処理してもかまいません

30秒水道水による流水で予備水洗します。

E水洗促進処理

水を切って水洗促進剤「フジQW」に1分浸けます。QWはメスカップに戻す

F水洗

水道水の流水により、5分間水洗をおこないます。水洗促進剤を使わないときは15分以上の水洗が必要です。

G水切り剤「ドライウェル」処理

水を切って、「ドライウェル」に30秒浸けます。メスカップに排出させます

H乾燥

そのままフィルムクリップに挟んで乾燥させてもよいですが、ドライウェルに軽く浸した写真用スポンジで、軽くひと拭きします。
 35ミリやブローニーフィルムは、フィルムクリップに挟んでもいいのですが、シノゴフィルムの場合、角を挟んでもいいですし、目玉クリップで挟んだり、洗濯ハンガーにぶら下げる方法などがあります。

☆撹拌等や時間等について、35ミリフィルム用小型現像タンクの場合、注入排水は、12〜20秒でできますが、より速やかな排水・注入が好ましいと思います。現像液の処理などで4分と書いているのは、注入から排出までの時間
です。30秒くらいの誤差があってもシュテックラー氏二液現像法は、カバーしてくれるようです。薬液も2ヶ月保存ができます(1000ccで35ミリ36枚撮りフィルム10本の処理能力を持ちますので、1ヶ月の現像本数が少ない。現像すると白飛びをさせる失敗が多い人←亜哉です・・爆、ぴったりの現像法です


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