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<鮭の川> |
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川は浅い。あたりには、鮭の脂の匂いが漂っている。流れがあるので、匂うことは匂うが吐き気をもよおすほどではない。 ファインダーを覗いていると、急にバシャバシャと音がした。音のする方を見れば、鮭の遡上である。 身体は傷つき、ヒレなどはボロボロの鮭もいる。川の流れに逆らう力もなく、とどまっている鮭の姿もあった。 川底には、屍も横たわっている。こんな小さな川にも鮭が上ってくる。生きると云うこと死ぬと云うこと、一生ということを考えてします。 |