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<終章> |
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私にとっての北浦は、やはり冬の重い空気と同じであった。秋田音頭のような気分にはなれなかった。船が新しくなっても、港が新しくなっても、やはり、重い空気は重いのだ。 もうすぐ北浦漁港は、ハタハタ漁の最盛期を迎える。ハタハタは、高級魚になってしまったが、昔は、雄と雌が別々の木箱にいれられて売られ、雄・雌共に箱でナンボの世界だった。特に、雄のハタハタは数百円だった記憶がある。そのハタハタも、今では雄雌一緒の箱にいれられ、しかも数千円である。 値段もいいが味もいい、日本酒との相性が一番。ハタハタといえばここ北浦なのである。 |